怪談や都市伝説の世界では定番となっているタクシー怪談。
夜中にタクシーに乗せた女性が、振り返ると姿が消えていた。
オカルト好きでなくとも、どこかでタクシーにまつわる怪談を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
よく聞く話だけど本当に幽霊を乗せたタクシー運転手はいるのか?
まことしやかに囁かれるタクシー怪談の真相とは?
今回はタクシー運転手が体験した不思議な話と、タクシー怪談の真相かも?と思われる話を紹介したいと思います。
怪談・都市伝説の定番「タクシー怪談」

怪談や都市伝説の世界では定番となっているタクシー怪談。
タクシー怪談の大まかな話としては、
● ● ●
夜中、タクシーの運転手が運転していると、人気のないところに女性が一人で立っていた。
タクシーに乗ってきた女性は「○○まで行ってください」と行き先を告げ、
言われた通りに車を走らせ、やがて目的地に到着。
「お客さん着きましたよ・・・」
声をかけようとルームミラーを見ると後部座席にいるはずの女性の姿が見えない。
慌てて振り返って確認するも、やはりいなくなっている。
「もしかしたら途中でドアが開いて落としてしまったのかもしれない・・・!」
確認するために車を降りて周りを見渡すとそこはお墓だった。
そして・・・後部座席のシートの女性が座っていたあたりな何故かぐっしょりと濡れていた
● ● ●
もはや怪談の「型」のようになっており、これをモチーフにして
具体的な地名が挙げられていたり、
辿りついた先が病院だった、
お葬式の最中でさっきまで後ろに乗っていた女性の写真が遺影として飾られていた、
というようなバリエーションで色々な場所で語られています。
新聞に取り上げられたこともあって、京都の深泥池のタクシー怪談 は有名ですね
実際に幽霊を乗せたタクシードライバー
2017年8月6日『最恐映像ノンストップ5』より画像キャプチャー
実際のところ、タクシーの運転手さんに幽霊を乗せたことある人はどれくらいいるのでしょうか。
ブログやyoutubeなどを見ると、実際にタクシーに乗ってみて、
運転手さんに聞き込みをかけるみたいな記事や動画がいくつもあがっていますが、
「幽霊を乗せたことはない」という答えがほとんどですね。
あるいは、
●自分はないけど聞いたことがある
●同僚が乗せたことがあるらしい
という回答が多く、これもまた“Friend of friend”(友達の友達から聞いたんだけど・・・)という都市伝説の典型的なパターンです。
そんな中「幽霊を乗せて車を走らせたことがある」というタクシーの運転手さんのエピソードを見つけました。
三和交通のタクシードライバー、大槻さんの身に起こった心霊体験です。
タクシードライバー・大槻さんの心霊体験
大槻さんは三和交通に勤めているタクシードライバーの方です。大槻さんが注目されるきっかけとなったのが2017年8月6日にテレビ東京で放送された『最恐映像ノンストップ5』。
この番組中で語られていた不可思議な体験が話題となったのです。
● ● ●
2014年の深夜、大槻さんは八王子市内を走っていました。
人気のない神社を通りかかった時、手を上げて待つ1人の若い女性に気付きました。
女性の年齢は20代後半くらい。
長い黒髪できれいな顔立ちをしているが覇気や生気が感じられない、
そんな人だったといいます。
女性は乗車してすぐに「確認したいことがあるんです」と大槻さんに話しかけました。
「駅まで」というようにまず目的地を言うのが普通なのですが、
大槻さんがどこまでか尋ねると、I交差点に向かうよう女性は言いました。
目的地に到着すると「ここで待っていてもらえますか?」とタクシーを降り、交差点の方まで歩いて行きました。
5分ほど経って・・・
女性はひどく落ち込んだ様子でタクシーまで戻って来ました。
「私はここで交通事故に遭って亡くなったことがやっとわかりました」
自分はこの世の存在ではない。
その言葉を聞いて恐怖に震える大槻さん。
女性はタクシーに乗車してきた神社まで戻るように依頼します。
そして神社に着いた時、タクシー料金の精算しようとしたのですが、
「今は払うことができない。
母が必ず払ってくれるのでここを訪ねて欲しい」
と「高畑悦子」という名前と住所をレシートの裏に書き記し、大槻さんに差し出したのです。
後日、大槻さんが住所に書かれていた場所に赴くと、そこあったのはお寺。
高畑悦子と名乗る女性の母親がそのお寺にいるのか、確認しないままその場を後にしました。
● ● ●
いくつかバリエーションのあるタクシー怪談ですが、
幽霊(?)自身が本人が亡くなった場所を確認し、さらに戻ってきて
名前と住所を書いて渡すという話は初めて耳にしますね。
ちなみに・・・
テレビ東京のスタッフが調べたところ、I交差点では過去に4人亡くなっていることがわかりました。
I交差点は町田街道と交差している道で見通しが悪く、結構事故が多い場所なんだとか。
そしてバイク事故で20代~30代くらいの女性が一人亡くなっていることが判明するも、
亡くなられた方は高畑悦子という名前ではなく、それ以上詳しいことはわからずじまいでした。
どうして幽霊がタクシーに乗るの?

日本では怪談の定番となっているタクシー怪談ですが、
驚いたことにイギリスでも「タクシーに幽霊が乗ってくる」似たような話が語られています。
タクシーではなく幽霊ヒッチハイカーの場合もあるようですが、
話のラストは乗せた女性の姿が消え、そしてシートが濡れている・・・
日本で語られるタクシー怪談と奇妙な共通点があるのです。
どうして幽霊が座っていた場所がぐっしょり濡れているのか、
もしかしたらそれがこの心霊現象を解くカギになるかもしれません。
そもそも、なぜ幽霊がタクシーに乗るのでしょうか?
わざわざ無賃乗車せずとも、
幽霊なら壁などをすり抜けたり、
テレポーテーションできたりしそうなものですが。
生きている人間とコミュニケーションを取りたいのでしょうか。
それとも生者との対話で自分が死んだことを確認したいのでしょうか。
もしかしたら幽霊には移動にルールや制限があるのかもしれません。
人間が死んだらどうなるのか・・・
こんな話があります。
生きていた間に行ったことのある場所は幽霊になっても認識ができるそうです。
行ったことのある場所であれば、死んだ後でも風景や景色は同じように見える。
しかし行ったことのない所だと、幽霊には真っ暗に見えるらしいのです。
例えば生前はある電鉄の電車を頻繁に利用していたとしても、
行ったことのない路線では外を見ても真っ暗で見ることができない。
確かに幽霊って亡くなった場所や思い入れのあるところなど、
生前に縁のあった限られたポイントにしか出ないように思います。
自動車は日常生活で身近な移動の手段です。
目的地まで乗せて行ってくれるタクシーはとっても便利。
もしかしたら幽霊にとってもタクシーは使いやすい移動手段なのかもしれません。
タクシー怪談の真相?

もしかしたらタクシー怪談の真相かも知れない、
そんな現実味を帯びた仮説(推測?)を耳にしたので紹介したいと思います。
タクシードライバーは、個人タクシーでない限り会社から車を借りて仕事をしています。
人が集まる場所で待機したり、街中を流したり。
そうやってお客さんを乗せ、目的地まで送り届けてお金を稼ぐ。
タクシーを使うお客さんの目的の1割強は「お酒を飲んだ時」なんですね。
お酒を飲んでべろんべろんに酔っぱらって家まで帰れなくなってしまったり、
遅くまで飲んでいて終電を逃したり、
そんな理由でタクシーを利用された方もいらっしゃると思います。
中には、車内で吐いてしまったり、粗相をしてしまったりするお客さんもいるわけです。
その分の追加料金を請求することはあるらしいですが、
後処理や掃除などは会社ではなく運転手さん自らでしなければならない。
当然、その日はもう仕事にならないわけです。
ニオイも取れなかったりするし、掃除をした後部座席はぐっしょり濡れてしまっています。
とてもお客様を乗せられる状態ではない。
タクシー会社の車庫までしぶしぶ戻り、汚された車内をきれいにして・・・
テンションがだだ下がりの中、同僚にこう漏らすのです。
「この間、幽霊を乗せちゃってさ・・・」と。
おわりに
最近は家庭用の自動車にもドライブレコーダーが普及してきていますね。運転中は気付かなかったけれど、通りがかった事故現場にて幽霊らしき人影が写り込んでいた。
そんな話がすでに出てきているようです。
先に紹介した三和交通の大槻さんの不思議体験ですが、
気になった大槻さんは所長さんと一緒に車内カメラの映像を確認しているのです。
映像を見ると確かに女性の姿がぼんやり映っていました。
しかし、高畑悦子さんを交差点で一旦降ろして、その後また乗せてからの映像には・・・
後部座席には誰も映っていなかったのです。
大槻さんは確かに女性を乗せ、そして会話を交わしました。
車内カメラには大槻さんが一人でしゃべっている姿しか残っていませんでした。
時代が変われば怪談も変わります。
ドライブレコーダーの普及により、新しいタクシー怪談が語れるようになるかもしれません。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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