普段生活している中で、記憶とは異なる”小さな違い”に気づいたことはありませんか?
通いなれた道なのに見たことのない店がある
企業のロゴが記憶にあるものと少し違う
映画やアニメの最終回が記憶と違う終わり方をしている
それがあなた一人に起きたことなら、「勘違い」とか「記憶違い」で済ますことができるでしょう。
しかしそれが集団で起きていたとしたら?
実際の出来事とは異なる記憶を多くの人々がもつ謎の現象「マンデラ・エフェクト」。
最近この「マンデラ・エフェクト」が多発し、アメリカを中心に話題を集めているのです。
マンデラ・エフェクトとは
(https://ja.wikipedia.org/wiki/ネルソン・マンデラ)より画像引用
南アフリカ共和国の英雄ネルソン・マンデラ。
彼は人種差別の激しかった南アフリカ共和国にて、黒人差別撤廃のために政府と戦い、1964年に国家反逆罪で終身刑の判決を受けました。
27年におよぶ獄中生活の末、1990年に釈放。
1993年にノーベル平和賞を受賞し、
1994年に晴れて南アフリカの大統領に就任しました。
そして2013年12月5日にその生涯を終えました。
これが歴史に記されているネルソン・マンデラの記録なのですが、この事実に違和感を持つ人がいるのです。
作家のフィオナ・ブルーム氏は、マンデラについて歴史とは違う記憶を持っていました。
彼の記憶ではマンデラは1980年代に獄中で死亡しているはずだったのです。
マンデラの葬式が行われ、南アフリカ全体が嘆き悲しんでいたこと
その後、各地で暴動が起こったこと
未亡人が心に残るスピーチをしたこと
これらをブルーム氏は鮮明に覚えていたのです。
そのため、ある日マンデラが生きていることを知り、とても驚いたといいます。
とはいえ普通に考えれば「単なる記憶違い」。
驚きはしたものの、このことを他人にあまり語らずにいました。
ところがその後、「ネルソン・マンデラが80年代に獄中で亡くなったことを覚えている」という人に出会ったことがきっかけで、ブルーム氏は記憶違いの事例を調べ始めます。
その成果を2010年に彼のブログに書いたことで、同じ記憶を持つ人たちが他にも大勢いることが判明しました。
事実、マンデラ氏が亡くなった2013年、
「ネルソン・マンデラは獄中で亡くなっているはずだ」
と、各メディアに電話で問い合わせる人が続出していたのです。
同じくブルーム氏のブログにもコメントが殺到。
ブルーム氏は、実際に起きた出来事とは異なる記憶を多数の人々が共有する現象を、
ネルソン・マンデラの名前をとり「マンデラ・エフェクト」と名づけました。
マンデラ・エフェクトの実例
実際の出来事とは異なる記憶を多くの人々がもつという謎の現象「マンデラ・エフェクト」。ネルソン・マンデラの件だけではなく、世界では多くのマンデラ・エフェクトが報告されています。
そんな報告例から都市伝説的なものも含めて、日本に馴染み深いものを紹介しましょう。
ピカチュウのしっぽ
世界的にブレイクした日本のゲーム「ポケットモンスター」。このゲームを象徴するキャラクターといえばピカチュウですよね。
そこで質問です。
”ピカチュウのしっぽの色って何色でしょうか?”
正解は・・・
しっぽの先は黄色で、根元が茶色になっています。
『ポケットモンスター サンムーン公式サイト』 より画像引用
しかし「ピカチュウのしっぽの先は黒かったはず」と答える人が大勢いるのです。
心臓の位置
”あなたの心臓は、胸のどの位置にありますか?”この質問に対し、ほとんどの人が「左胸にある」と答えたのではないでしょうか。
しかし実際には心臓の位置は胸の真ん中あたりにあるのです。
『天空の城ラピュタ』のエンディング
宮崎駿監督作品『天空の城ラピュタ』この作品のエンディングといえば、
滅びの呪文を唱えることで軍の手からラピュタを守り、
パズー達と海賊が別れ、
空にラピュタの木が浮かぶ映像が主題歌にあわせて流れるというものです。
しかしラピュタには「違うエンディングを観た」と主張する人がいるのです。
その内容は、シータの故郷であるゴンドアの谷に行き、シータとパズーが握手を交わして別れるというもの。
もちろんスタジオジブリはそんなエンディングは作っていないと否定していますし、
発売されたビデオやDVDにもそのような映像は収録されていません。
ファンタ ゴールデンアップル
1990年半ばから2000年ごろにかけてネット上である論争が巻き起こりました。炭酸飲料「ファンタ」に「ゴールデンアップル味」が存在したのかどうかという論争です。
ファンタには短い期間で販売中止になったものも含め、数十もの味が存在するのですが、その中に「ゴールデンアップルを飲んだことがある」「そんなものは存在しない」という論争が繰り広げられたのです。
「ある派」は自分の記憶を、
「ない派」はコカ・コーラ社のサイトに記載がないことをそれぞれ根拠にしており、
普通に考えれば「ある派」の”勘違い”で済むはずなのですが、決着はなかなか着きませんでした。
「飲んだことがある」と語る人があまりにも多かったからです。
ちなみにこの論争を知ってか知らずか、2002年に「ファンタ ゴールデンアップル」が発売されています。
記憶と異なる世界の地理

ふと世界地図や地球儀を見ると、
「あれ? この国(島)ってこの位置にあったっけ?」
と違和感を感じる人がいるようです。
よく語られるのがオーストラリア大陸の位置。
記憶にあるよりもオーストラリア大陸がインドネシアの島々に近くなっているというのです。
さらにニュージランドはもっとオーストラリア大陸の近くにあったはずと語る人もいます。
その他にも、
イタリア・シチリア島はイタリア半島からもう少し離れていた
北方領土は4つの単体の島だったと記憶しているが歯舞が群島になってる
という人もいます。
48都道府県
1都1道2府43県、合わせて47都道府県で日本は構成されていますが、「日本は48都道府県だった」という記憶を持つ人がいるそうです。その記憶を持つ人は、アイドルグループ・AKB48がデビューしたとき、「都道府県と同じ数字か~」と思ったとのこと。
48都道府県に関しては、
「京都府の上にもう一つ県があった」
「”岡崎県”という県があった」
といった話が語られています。
地名に関するものだと、東京都南部にある大田区を”太田区”だと思っている人が一定数いるそうです。
その他にも、
「おさるのジョージ」には長いしっぽがある?
ケネディ元大統領が暗殺された時の車は4人乗り?
「モノポリー」のキャラクター・モノポリーおじさんは片眼鏡をかけている?
企業のロゴマークが変わっている(「キットカット」や「ディズニーピクチャーズ」など)
映画のセリフが変わっている(『フィールド・オブ・ドリームス』や『スター・ウォーズ帝国の逆襲』)
といった、多数の人に見られる記憶違いの実例が報告されています。
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ただの勘違いじゃないの?
世界で報告されているマンデラ・エフェクトの実例を紹介してきました。もしかしたらあなたはこう考えているかもしれません。
確かにこれらの実例はほぼ全て「勘違い」や「記憶違い」で説明できるでしょう。
例えば、
ピカチュウ → 耳の先が黒くなっているので尻尾も同じく黒いと思い込んでいた
ラピュタ → イメージボードや小説の挿絵などを見て、本編にないシーンを脳内で補完した
ファンタ「ゴールデンアップル」についても、
1970年代に「ゴールデングレープ」というグレープなのになぜか金色のファンタが販売されており、しかもリンゴっぽい味だったためで「ゴールデンアップル」だと大勢の人が勘違いした
という解説で論争は収束に向かいました。
地理の違い、都道府県の違いなどは「教養不足」と一蹴されてしまいそうですね。
しかし・・・
本当に全てが勘違いや記憶違い、教養不足で片付けられるのでしょうか?
数ある実例の中に、「改変前の世界の記憶」が残っているのだとしたら・・・
マンデラ・エフェクトとタイムリープ

以前に当ブログにてタイムリープする方法 について紹介しています。
タイムリープとは「その人物の意識を保持したまま、過去(または未来)の自分へ戻ること」。
詳細はこちらの記事を参照ください。

この記事ではネットの掲示板に書かれたタイムリーパーの体験談と、
タイプリープに基づく考察をまとめたものですが、
記事の中ほどにある「タイムリープした後の世界」の項目にてこのように説明しました。
タイムリープの回数を重ねれば重ねるほど、
移動する年月が長ければ長いほど、
元いた世界とタイムリープ後の世界との「違い」は大きくなっていくようです。
多くのリーパーが体験談の中で、
●地名や場所が変わっていた
●阪神大震災や東日本大震災など、大災害の発生日時や被害状況が異なる
●政権や首相などが違うものになっていた
●国際情勢における国家のパワーバランスが違う
●知らない会社が業界トップになってたり、歴史上の人物の最期が違っていたりした
と語っています。
マンデラ・エフェクトの実例とどこか奇妙な共通点を感じるのは私だけでしょうか。
ジョン・タイターが起こしたマンデラ・エフェクト
ジョン・タイターという人物をご存知でしょうか。2000年10月にアメリカのチャット上に突如現れた「2036年からやってきた」と名乗る人物です。
ジョン・タイターについてはいつか記事にしたいと思っているので詳細はそこで述べますが、
彼は「IBM5100」というコンピューターと手に入れるという任務のため
タイムマシンで2036年から一度1975年に行き、
そして2000年問題で家族が危険な目に遭わぬよう1998年に向かい、
無事に2000年問題を乗り切ったその年の10月にネットに書き込みをしたのだといいます。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/IBM_5100)より画像引用
そしてジョン・タイターはタイムトラベルの情報を開示したり、いくつか近未来の予言を当てたりした後、
2001年3月に「予定の任務を完了した」という言葉を残してネットから姿を消しました。
重要なのはここからです。
ジョン・タイターが姿を消す前、親しかったフォーラムのメンバーに「自分がタイムトラベラーである証拠を残したい」と話していました。
その方法として、1998年か2036年に、メンバーから預かった文面をその人本人にメールしてみるということになりました。
1998年か2036年となったのは、ジョン・タイターが元いた世界に戻るには、来た時と逆の経路を辿らなければいけなかったからです。
「Florida_Jim」のハンドルネームで書き込んでいたメンバーは、1998年の時点で送ってもらうことを選び、
自分の写真
1998年から2001年までの人生に起こるイベント
ロトの番号や株式に関する情報
をジョン・タイターに預けます。
その時ジョン・タイターは、「この世界にメールが届くことはないけれど、何か変化が起こるはずだ」と説明していました。
そしてジョン・タイターが去ってから数週間後・・・
「Florida_Jim」は今まで経験したことのない強烈なデジャヴを感じ、あちこちで”些細な違い”が生まれていることに気づきました。
通いなれた道に見たことのない店がある
バーガーキングのロゴが今まで見ていたものと違う
以前見ていたテレビ番組が記憶と違う終わり方をしている
周囲に聞いても「前からそうだった」と言われるばかり。
お気づきでしょうか。
「Florida_Jim」の周囲でマンデラ・エフェクトが起こっていたのです。
おわりに
過去への移動、パラレルワールド、マンデラ・エフェクト…これらの多くはその人の勘違いや記憶違い、あるいは脳機能のトラブルで説明がつくことでしょう。
しかしその全てが説明のつくものなのでしょうか?
ジョン・タイター以外にも、ネット上にはタイムトラベラーじゃないかと思われる人物が映りこんだ写真が出回っています。

もしその写真が本当にタイムトラベラーを写したものであったとしたら?
マンデラ・エフェクトとは、タイムトラベラーが過去を小さな変化を加えた結果、部分的に変えられた現在のことなのでしょうか。
あなたが勘違いと思っている”些細な違い”はもしかしたら、
世界が改変される前の記憶、
あるいはあなた自身が「元いた世界」の記憶をもつタイムリーパーなのかもしれません。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。