ベランダにいきなり現れた白い実のような固い種の正体は何?それ多分鳥の仕業です

白い実 種 固い ナンキンハゼ

これはつい先日のことでした。

ベランダに干してあるパーカーのフードから、小石のような白い実が大量に転がり出てきたのです。

突然のことに言葉を失いつつ、頭の中では目前の出来事への説明を考えていました。

近所の人のいたずら?
鳥やリスのような小動物の仕業?
それとも超常現象?

そもそも白い実の正体は何なのか…

今回は私の身に起きたちょっと不思議な話。
事の経緯と白い実の正体について紹介します!

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パーカーの中に大量の白い実が!

事のあらましは11月も末の日のこと。
日が沈んでから洗濯ものを取り込んだんです。

タオル、バスタオル、肌着、下着、そしてパーカー。
干してあった衣類一式をバスケットに入れ、部屋内に持ち込んで畳もうとしたところ…

パーカーのフードから白い小石のようなものが大量に転がり出てきました。
1センチに満たない白くて固い塊で、それが40〜50個くらい。

この記事最初の画像が、その白い塊を集めて写真におさめたものです。

異常事態を目にして一瞬何が起こったかわからず、プチパニックを起こしかけました…!

気持ちを落ち着かせてから恐る恐る白い塊を手にしてみると、小石というより何かの実や種のような印象。

Googleレンズを使ってみたところ「銀杏っぽい?」という検索結果でした。

ですが手元の白い実と銀杏の画像を見比べてみると、似ているようですが細部の形状が微妙に違うように思えました。

なので再度、今度は「白い実」、さらに季節や地域名などと組み合わせて画像検索してみます。

その結果、「ナンキンハゼ」と呼ばれる木の実であることを突き止めました。

ナンキンハゼとは

ナンキンハゼとは、ハゼノキという落葉高木の一つです。
原産は中国・台湾ですが、人の手によって植栽され、公園や庭、道沿いなどの街路樹や公園樹に利用されています。

秋は美しく紅葉し、ハゼノキ同様に油分が多く蝋の原料になるのだとか。

ナンキンハゼの実の画像がこちらです。

白い実 種 固い ナンキンハゼ

Wikipediaより画像引用

果実は秋、少し三角のかかった球形の蒴果(さくか)を黒熟させ、3個の種子を出す。
種皮は黒色であるが、その表面は脂肪に富んだ白色の蝋状物質で覆われる。
蒴果が裂開しても、種子は果皮から自然に離脱することはなく、紅葉期から落葉後まで長く樹上の枝先に残り、白い種子が非常によく目立つ。
ムクドリなどの鳥類がこの種子を摂食し、蝋状物質を消化吸収して種子を排泄することで、種子分散が起こる。

こちらはWikipediaからの引用です。

画像を見比べてみても、特徴が合致していますし、時期も合っています。

パーカーのフードの中に入っていた小石のような白い実は、ナンキンハゼの実と断定して良さそうですね。

…虫の繭とか卵じゃなくて本当に良かった!

ナンキンハゼの実を集めるのは鳥の貯食行動

白い実 カラス 貯食行動 ナンキンハゼ
Yahoo知恵袋にも同様の質問がいくつも投稿されており、突如あらわれた小石のような白い実に戸惑う人が何人もいることがわかります。

寄せられる回答のお陰で、遅かれ早かれナンキンハゼの実であるという事実に辿り着いているようですね。

ナンキンハゼの実が見つかる場所も様々で、

●庭
●ベランダ
●植木鉢の中
●エアコンの室外機の隙間
●自転車のサドルの間    など…

さすがにパーカーのフードの中という例はなかったですね!

そしてなぜ白い実がそれらの場所にまとまってあらわれたかというと、動物、おそらくは鳥による貯食行動でしょう。

貯食とは、読んで字のごとく「食料を貯めておく」こと。
食べるものの少ない冬に備えて、その前に木の実などのエサを集めておくのです。

ナンキンハゼの実には有毒成分が含まれ、 触れれば皮膚がかぶれ、誤飲すれば嘔吐、下痢、腹痛を引き起こす危険性があります。

しかし油分を多く含むため、動物には美味しいのでしょう。

カラス、スズメ、キジバト、シジュウカラ、メジロ、ジョウビタキ、エナガなど多くの鳥がナンキンハゼの実を採食します。

私が住んでいるのは兵庫県なので、この地域に生息しており、かつ貯食の習性を持つ動物というとカラス、キジバト、カケスなどが該当します。

地方都市とは言え周りにあまり自然がない場所なので、生態系を考えると犯人は多分カラスかなぁ…?

どうせベランダに来てくれるなら、可愛らしいリスとかが良かったです!

野生動物の仕業なら、(毛とか羽とか、フンなどの形跡はないものの)やはり菌などが怖いのでパーカーは再度洗濯。
ベランダおよび室内も簡単に消毒しておきました。

もしもこのような事態が繰り返し起こるようなら、鳥よけの対策を考えなければなりませんね…

この記事のまとめ!

●白くて固い種のような実の正体はナンキンハゼ
●おそらくは冬を目の前にエサを貯めておく貯食行動
●ナンキンハゼの実には毒性がある一方、油分が多くエサとする動物も多い
●周囲の生態系を考えると、おそらくカラスの犯行と思われる

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
また来てね!