「僕が失いたくないもの、それは君と髪の毛だ」
かつて宮崎県知事をされていた芸人さんのプロポーズの言葉です。
髪は長い友達。
しかし、失う時は一気に離れていくようです。
わたしの場合、父の家系は毛が太く毛根も頑丈なのか、それほどハゲあがった人はいません。
しかし母の家系をみると・・・おじいちゃんはつるつるだったなぁ・・・
齢30にして頭髪を気にし始めた私。
どのシャンプーがいいか。
どういう洗い方がいいのか。
調べた末にたどり着いた方法がシャンプーを使わないことでした。
一般には湯シャンと呼ばれています。
湯シャンを実践して3カ月。
実体験の報告を交えながら、その方法と効果について紹介します!不思議な話「不思議な話」の記事一覧です。
この記事の目次
湯シャンとは

お湯シャンプー。
名前の通りですね。
入浴時の洗髪を、シャンプーやリンスを用いずに、お湯だけで洗いすすぐことをいいます。
いきなり、シャンプーやリンスを用いずに洗髪すると言われても・・・
わかります。
戸惑われるばかりかと思います。
ちゃんと汚れは落ちるの?
不潔じゃないの?
臭いとかきつくなるんじゃないの?
ちゃんとトリートメントしないと髪が傷むじゃない!
言いたい事や疑問点は多々あるかと思います。
順番に説明していきますね。
毎日シャンプーを使用していると髪と頭皮が傷むのです。
それはシャンプーに含まれる物質、界面活性剤が原因となっています。
そして・・・
界面活性剤が入っているシャンプーの使い過ぎこそが、フケや体臭、ひいては薄毛の原因となっているのです!!
界面活性剤がヤバい理由

界面活性剤とは
脂と水の両方にくっつく性質を持つ物質です。
脂汚れに入り込んで包み込み、水に溶かして綺麗にします。
この発明によって洗濯物や掃除などを、格段に綺麗にかつ効率的にできるようになりました。
しかしこの界面活性剤、肌に関してはよくありません。
食器用洗剤で洗いものをした結果、手荒れを起こしたことはありませんか?
界面活性剤は皮脂を落とし過ぎるのです。
角質にも脂が含まれています。
肌につくことで細胞を壊してしまったり、毛穴の中に入り込みダメージを与えてしまったりします。
シャンプーをしすぎると髪や頭皮を傷めるのは、この作用が原因なのです。
では界面活性剤が入っているものを避ければよい、という考えになりますね。
しかし残念ながら、
シャンプー、石けん、洗顔料、クレンジング、乳液、化粧水、グロス、リキッドファンデーション・・・
強弱の違いこそあれ、それらほぼ全てに界面活性剤は入っているのです!
皮脂と細菌は汚いものではない

皮脂と細菌。
これらの単語に、どんな印象やイメージをお持ちでしょうか。
汚いもの
肌の大敵
臭いの元
きちんと落とさないといけないもの
もしそのようなイメージをお持ちなら・・・
考えを改めてください!
皮脂に関する思い違い
皮脂は、人間の肌を乾燥から守るために分泌される、いわばその人のためのクリームです。その皮脂を落としてしまっても、きちんと皮脂腺から分泌され補充されます。
しかし落とし過ぎることが続くと・・・
皮脂腺はどんどん発達し、大量の皮脂を分泌するようになります。
その結果、皮脂の量がどんどん増えて脂ぎっていくのです!
私が高校生の頃、ニキビで悩む友人がいました。
彼はニキビを治そうと、朝に夕に、入浴時に、あるいは学校の休憩時間にも洗顔を栗化していました。
今思えばこれは、
皮脂を落とす
↓
乾燥を防ぐために皮脂腺が皮脂を分泌
↓
皮脂を落とし過ぎて、皮膚の乾燥状態が続く
↓
さらに皮脂を分泌するために皮脂腺が発達
↓
過剰に分泌された皮脂を落とす(はじめに戻る)
この悪循環に陥っていたのですね。
そして事実、彼のニキビが改善されることはありませんでした。
細菌に関する思い違い
抗菌、滅菌、殺菌・・・十数年も前から、菌を目の敵にする風潮にありますね。
断言します!
完全な無菌は危険なのです!!
そもそも人体には100兆におよぶ常在菌が存在しています。
菌には縄張りがあり、その常在菌こそが人間を悪い菌から守ってくれているのです。
もし過剰に菌を取り除いたり殺したりしてしまうと、その隙間から悪い菌が入ってきてしまいます。
悪い菌とは人を病気にするものもいいますが、汗を分解してニオイを発生させるものも含みます。
過剰に洗ったり殺菌したりすることで、常在菌を減らしてしまうと、そこから雑菌が入り込んで繁殖し、ニオイを発生させるのです。
石けんを使い、常在菌を過剰に殺してしまう
↓
常在菌の隙間から雑菌が入り込み繁殖、汗を分解してニオイを発生させる
↓
ニオイをなんとかしようと、さらに石けんでゴシゴシ洗う
↓
常在菌を過剰に殺してしまう
↓
常在菌の隙間から雑菌が入り込み・・・(はじめに戻る)
先ほど見たループですね。
菌の大きさなど、1000分の1ミリ程度の超微細なものです。
お湯につかりシャワーを浴びるだけで大半は流されていきます。
落とすのは「大半」で十分なのです。
湯シャンのやり方・手順

それでは湯シャンのやり方について紹介します。
頭は汗を書くことが多く、少し工夫が必要なのです。
入浴前にブラッシングすること
ブラッシングすることで汚れを浮かせ、髪の毛につやを与える効果があります。
このことで、お湯だけで洗髪がしやすくなります。
髪の毛の長さ・量に関わらず、100回以上ブラッシングしてください。
順番としては、
①毛先を整える
②額、耳の裏、後頭部の髪を根元から掬いあげるようにとかす
③頭頂部を中心にして、上から下に向かってとかす
このとき、地肌にはなるべく触れないように注意します。
使用するブラシはイノシシやブタなど、獣ブラシが推奨されています。
私が使っているのはこれですね。
手に入らない場合は普通のブラシでも大丈夫です。
ですが、抗菌加工がされているブラシは常在菌も殺してしまうおそれがあるので避けてください。
先に入浴し体を温めること
ブラッシングをした後、可能なら先に入浴してください。体を温めた方が洗いやすくなります。
季節にもよりますが、5~10分程度を目安としてください。
お湯で洗うときに、手袋やタオルを使う
頭は体よりも余計な皮脂や角質が多く出ます。素手でも悪くはないのですが、綿の手袋やタオルを使い、汚れをからめるようにして洗うと、浮いた汚れや拭けば確実にとれます。
複数入っているので経済的です。
お湯の温度はややぬるめ。
38~40度程度でしょうか。
手袋やタオルに汚れを付着させるよう、地肌や髪の毛をやさしくなでて洗ってください。
湯シャンに関するブログ記事や体験記を読んでいると、
髪がベタつく
フケが出る
ニオイがする
という意見も見受けられました。
が、いずれも上記の手順を踏まず、ただ単にシャンプーをやめた人、頭をガシガシと洗った人ばかりでした。
きちんと上記のポイントをふまえて湯シャンを行えば、こうした問題はありません。
湯シャンをするにあたっての注意点

効果が出るまでに3カ月かかる
髪に限らず、体質を変えるためには時間がかかります。髪がしっとりしてくる、コシが出てくるといった変化は割りと早く実感できます。
もちろん人にもよります。
私は男ですし、髪も短いので効果を早くに実感できました。
別に髪が薄いわけではないのですが、それでも1ヶ月経つころには、髪の密度が高まってきたのを目に見えて感じました。
髪にもコシが出てきて、頭頂部はぺったりしているのに横にはぶわっと広がる現象が改善されました。
その人の体臭はする
雑菌が汗を分解することによる悪いニオイはしないだけで、その人が持っている体臭はあります。人間も動物ですから。
湯シャンをするから、常在菌を殺さないからといって、無臭になるわけではありません。
というより、シャンプーを使おうと石けんを使おうと、体臭はしているのです。
体臭のにおいと石けんのにおいが混じっている、ただそれだけですから。
湯シャンしていることは他人に言わない方がいいかも
細菌を嫌い、過剰に清潔を求める現代社会では、湯シャンは、「常識」とされている生活習慣とは異なるスタイルかもしれません。コミュニティサイト「ガールズチャンネル」で、ある投稿者が湯シャンを実践していること、そしてそのことについて意見を求める投稿をしたところ、ボコボコに叩かれているスレッドを見ました。
異質なものを排除するのが今の日本の気質です。
(決してそんなことはないのですが、)汚い、不潔などと陰口叩かれてもつまりません。
湯シャンしていることは他人に言わない方がいいかも知れません。
そもそもシャンプーを使って日常的に洗髪するという習慣は、この50年の間に少しずつ普及したものです。
江戸時代には、洗髪は1カ月に1度程度。
決して昔からある習慣ではないのですけどね。
あとがき
タイトルには「薄毛に悩む方」と銘打ちましたが、私はどちらかというと界面活性剤に脅威を感じていますので、それ以来シャンプーを使わず、お湯だけの入浴で済ましています。シャンプーや石けんの泡が目に入って、痛い思いをされた経験がありませんか?
水槽の中にシャンプーを垂らしたら、泳いでいる魚は間違いなく死にます。
細かくなった界面活性剤が魚のエラに入り込み、魚を殺してしまうのです。
海洋汚染の一つであるヘドロ。
この原因が、人間が垂れ流す界面活性剤だとも言われています。
そんな物質で、私たちは体や頭を洗っているのです。
今すぐ生活習慣を変えろと言われても、きっとお困りになるでしょう。
シャンプーの回数を減らすだけでも効果はあります。
仕事や学校がお休みの間にでも、是非試してみてください!