断水と停電で一番困ったのはトイレ…台風や地震でライフラインが止まった時のための備えをまとめておきます

断水 停電 水道

6月半ばの大阪北部地震から始まり、

西日本豪雨台風21号北海道胆振東部地震

そして先日の台風24号と日本は立て続けに災害に見舞われました。

 

「どれだけ大きな台風と言ったって、まあ大丈夫だろう」

 

台風21号が来たとき、私も含め家族はこのように考えていました。

 

しかし実際には隣の市では電柱が倒れて12時間の停電

場所によっては電気の復旧に3日かかったところもあると聞きました。

 

電気がなければ明かりもつけられず、ネットもテレビも使えません。

水道が止まればトイレもお風呂も使えず、食事もままなりません。

 

自然災害の恐ろしさは阪神大震災の時にわかっていたつもりでしたが、

まだまだ認識が甘く、備えが不十分であることを思い知らされました。

 

今回の記事では、水道、電気、ガスが止まってしまった時のために、

我が家で何を備えたのかを紹介したいと思います。

 

スポンサーリンク

断水についての注意と備え

断水 停電 ペットボトル
水道が止まってしまうと、当たり前ですが水を使うすべてのことができなくなってしまいます。

 

飲食に使う水

歯磨きで口をゆすぐ水

顔を洗う水

手を洗う水

掃除に使う水

食器の洗浄に使う水

お風呂に使う水

トイレに使う水・・・

 

断水に対して、これらの問題に対処できる備えをしなければなりません。

 

飲料水と生活用水はそれぞれ分けて用意しておく

調理や飲み水につかう飲料水と、トイレなどの生活用水に使う水はそれぞれ分けて用意しておきましょう。

 

飲食に使う水は、一般に1人あたり1日3リットルが推奨されています。

ストックするなら3日間、できることなら1週間分あればいいと言われていますが、さすがにそれほどスペースはありませんよね。

 

我が家は4人家族なので、

2Lペットボトル × 12本 と 500mlペットボトル × 24本

の組み合わせで常時36L分の水をストックしておくようにしています。

 

賞味期限が切れるといけないので普段から使うようにし、使った分だけ随時補充しています。

 

生活用水に使う水はお風呂の浴槽に溜めておきましょう。

浴槽の大きさにもよりますが、200~250リットルくらい水を入れられるはずです。

他にポリタンク等の容器があれば、浴槽とは別に水を溜めることができたり、

給水車から水をもらい持ち運ぶことができます。

 

この時の注意点として、お風呂も含めすべての蛇口は締めておくようにしてください。

開けたままにしていると、断水が解消された時に水が流れっぱなしになってしまいます。

 

断水で一番困ったのはトイレだった

断水 停電 トイレ
これは阪神大震災の時の経験ですが、断水で一番困ったのはトイレでした。

人間だって生き物ですから、物を食べれば出るものが出ます。

 

そしてトイレって思った以上に水を使うのです。

 

断水時にトイレを流す場合、このような手順になります。

①便座と便ふたを上げる

②便器や配管に破損がないか確認の上、バケツ1杯分(6~8L)の水がはねないように一気に流し込む

③その後、3~4Lの水を流す

 

つまり、トイレ1回の使用につき10L以上の水を使用することになるのです。

これでは浴槽に水を貯めていても20回程度しかトイレに行けないことになります。

 

そう考えて我が家では、ポリマーシートの簡易トイレを用意しています。

 
 

この商品の場合、使い方は、

①中に入っているポリ袋を2枚重ねて便器にセットして底にシートを敷く

②用を足すごとにシートをかぶせていきます(ポリマーが固まりニオイを防ぐ)

③そして適当な回数を使ったら、重ねている上の方のポリ袋の口を縛って廃棄

④新たなポリ袋とシートをセットします

 

こちらの商品は50回使用することができます。

1日4~5回トイレに行くと仮定し、4人家族で3日分ならこれで足りるだろうと判断しました。

さらに念のため、携帯ミニトイレをいくつか100均で購入してあります。

 

お風呂は体拭きシート、食器にはラップをかけて節水

いつ水が使えるようになるかわからない以上、断水時はできるだけ水を節約しておきたいです。

 

そうはいっても顔も体も洗わなければ不潔ですし、

歯磨きを怠れば病気になってしまう恐れもあります。

食事に使った食器も洗わなければなりません。

 

ですから、水を使わなくてもよい方法や工夫をしましょう。

 

例えばお風呂に入るかわりに体を拭きあげて汚れを落とす。

他のサイトでは「赤ちゃんのお尻ふき」が挙げられていますが、我が家では介護用の体拭きシートを準備しました。

また、水のいらないシャンプーなんてものもあります。

 
 

父の入院中、または日帰りの手術でお風呂に入れないときに重宝しました。

人の体臭って頭皮からもするらしいので。

 

長期間入浴が不可能になることも考えられますので、タオルや衣服などを前もって十分に用意しておきましょう。

 

手を拭いたり掃除をしたりするときは、使い捨て出来るウェットティッシュを用意しましょう。

歯磨きも、水を使わないマウスウォッシュというものがあります。

お皿もラップをかぶせて使用し、食事が終わったらラップをはがして捨てれば水を使わずに済みます。

 

復旧や支援がいつ来るかわからない状況では、できるだけ水を温存するため、

事前の準備やその場での工夫が重要です。

 

停電についての注意と備え

断水 停電 電化製品
電気が止まってしまうと、ありとあらゆる家電製品が使えなくなってしまいます。

 

照明をつけることができない

冷蔵庫の中の食品がダメになる

テレビがつかない

エアコンが使えない

スマートフォンやパソコンが使えない・・・

 

さらにマンションの場合だと、電動式のポンプで汲み上げて水を送っているケースがあり、

停電が原因で断水が起こってしまう場合があるので、断水についての備えも必要です。

 

スマートフォンやモバイルバッテリーを満タンに!

断水 停電 スマートフォン バッテリー
災害時に起こりうる恐ろしいことの一つとして、情報が手に入らないことが挙げられます。

 

被害情報や避難場所、支援などに関する正しい情報が必要なのに、

それを伝えるテレビ、ラジオ、そしてスマートフォンや携帯電話は全て電気を必要とします。

発電機でも備えていない限り、停電時にテレビをつけることはできないでしょう。

 

普及の割合と利便性から考えて、スマートフォン携帯電話が情報を得るための不可欠なツールになるかと思います。

アプリを入れればスマートフォンでラジオを聞くこともできますし、ライト機能は懐中電灯の代わりにもなります。

 

災害に備え、スマートフォンやモバイルバッテリーは満タンにしておきましょう。

 

我が家の場合、何が役に立つかわからないので予備のバッテリーの他、

● ノートパソコン

● 今は使っていないiPhone

● ニンテンドー3DS

にいたるまで念のためフル充電しておきました。

 

懐中電灯は一人ひとつ ロウソクとライターも忘れずに

スマートフォンや携帯電話にライトの機能があるとはいえ、できれば電池は節約したいです。

そこで小さくはありますが、100均で買ってきたライトを一人ひとつずつ用意しました。

LEDで光量はそれほどありませんが、表記によると単4電池3本で30時間もつと書いてあります。

 

LEDの光は指向性があり、周囲を明るく照らすというのには適しませんが、

水の入ったペットボトル白いビニール袋をかぶせることで光を乱反射させ、ランタンの代わりに使うことができます。

 

手元にあるものを色々と工夫して使ってみましょう。

予備の乾電池も用意しておきたいですね。

 

また、電池を節約するためにもロウソクライターも用意しておきたいです。

 

冷蔵庫は開け閉めしない 鮮度が気になるものは早めに食べよう

断水 停電 冷蔵庫
停電時において、冷蔵庫・冷凍庫の中身はどれくらい持つのでしょうか。

 

冷蔵庫の中に入っている物や量、そして季節によって変わってきますが、

冷蔵庫 : 3時間程度

冷凍庫 : 4時間程度

これくらいの時間が経過すると徐々に庫内の温度が上がってくるとされています。

 

また、冷蔵庫は物がたくさん入っていると冷えが悪くなりますが、

冷凍庫の場合は物がたくさん入っていると冷えが長持ちします。

 

ですが電気が通っていないときに扉を開け閉めしてしまうと冷気が逃げてしまい、食品の傷みが早くなってしまいます。

 

停電がいつまで続くかわからない場合、扉の開け閉めは控え、「3時間」を判断の目安にして早めに食べるようにしましょう。

 

ガスが止まったときの注意と備え

断水 停電 ガス

ガスが止まった時の安全確認

先の大阪北部地震では、大阪ガスは高槻市と茨木市内の10万8000戸に対してガスの供給を停止しました。

大阪ガスでは、震度5以上の揺れを感知した場合、安全装置が働いて自動的にガスが止まるようになっています。

 

大阪ガスによると、地震発生時の安全確認の手順はこのようになっていますので引用します。

①ガスが漏れていないか、においで確認する

②ガスのにおいがした場合、火気は使用しない

③窓を開ける(火花が散り引火の危険があるので換気扇は回さない)

④ガス栓を締める

⑤ガスメーターの元栓を締める

⑥お客様専用電話にガス漏れを連絡する

復旧手段については、ご契約しているガス会社のホームページにてご確認ください。

 

ガスの復旧は時間がかかる ガスボンベは多めに備蓄を

ライフラインの中でも、ガスは復旧に時間がかかります。

阪神大震災の時も東日本大震災の時も、電気・水道・ガスの中で復旧に時間が最もかかったのはガスでした。

 

日常でガスを使用する主な目的はお風呂と料理です。

 

お風呂は断水の項目でお話しした通り、体をシートで拭くのと水のいらないシャンプーで対策するとして、

ここで問題としたいのは料理です。

 

調理が簡単なインスタントラーメンやレトルト食品でも、お湯がないと用をなしません。

 

対策として、カセットコンロガスボンベを多めに備蓄しておきましょう。

ちなみにカセットボンベの使用期限は6~7年程度

中のガスは劣化しませんがボンベの容器が劣化します。

ストックする水と同様に使用期限の管理には注意し、普段から使うようにして、その分を随時補充するという方式がよいと思います。

 
ちなみにチキンラーメンは15分、カップ焼きそばは20分、どん兵衛は40分待てば水だけでも食べられるようになるらしいよ
 

まとめ 災害の備えはムダになった方がいい

各ライフラインごとに用意しておいたものをまとめておきます。

 

断水への備え

飲料水(1人あたり1日3L)

浴槽に水を溜めておく

ポリタンク

簡易トイレ・携帯ミニトイレ

介護用体拭きシート・赤ちゃんお尻ふき

水の要らないシャンプー

マウスウォッシュ

ラップ

ウェットティッシュ

 

停電への備え

スマートフォンや携帯電話、モバイルバッテリーをフル充電

ラジオ(私はスマートフォンのアプリで代用)

懐中電灯

乾電池

ロウソクとライター

 

ガスが止まった時への備え

カセットコンロ

ガスボンベ

 

さて今回の台風24号ですが、

私が住んでいる地域では大雨が降ったくらいで大きな被害はなく、

停電や断水に備えて飲料水やバッテリーを準備していたのですが杞憂に終わりました。

 

ですが災害への備えはムダになった方がいいと考えています。

 

備えが役に立つということは被災したということ。

どう考えても災害に遭わない方がずっと良いのですから。

 

だから災害への備えは特別なものではなく、できるだけ日常生活で使えるものを選びました。

 

ペットボトルの水は普段から飲料水としていますし、

カセットコンロも冬場の鍋料理などに使っています。

携帯用ミニトイレも渋滞に備えて車の中に積んでいます。

 

日本は災害の多い国です。

日本列島は複数のプレートの上に乗っかっていますし、台風も毎年発生します。

災害を避けるのではなく、直撃しても被害を最小限にする準備をすることが重要だと思っています。

 

最後に・・・

記事を書いている時点では、静岡県では今なお停電している場所があると報道で聞いています。

台風の被害に遭われた方がいつもと変わらぬ日常を取り戻せるようお見舞い申し上げます。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。