まだ信じてる? マイナスイオン効果の嘘を暴露するよ

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加湿器

先日、使用しているドライヤーの調子が悪くなり、買い替えのために近所の家電量販店に行きました。



すると、ずらりと並んでいる”マイナスイオン”関連商品。



「マイナスイオンは健康や美容に良い」



まさかあなたもそう思っていませんか?



それは企業やマスコミが植え付けた、大きな間違いなのです。

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マイナスイオンは日本の造語

マイナスイオンは、1990年終わり頃から2000年代前半にかけて、疲労回復、美容効果、精神安定など、様々な健康増進効果をもたらすものとしてブームが起こりました。



そもそもマイナスイオンという言葉は科学用語ではありません。

ただの造語です。



テレビや企業が勝手に作った単語で、いかにも科学的な風合いを持つ言葉を用いて消費者を納得させていたのです。


イオンって何だろう?

滝
イオンとは「分子が電気を帯びたもの」を言います。



プラスの電気を帯びたイオンを「陽イオン」

マイナスの電気を帯びたイオンを「陰イオン」と呼びます。



文字から察すると、マイナスの電気を帯びたイオンをマイナスイオンと呼びそうなものですが、

科学の世界ではマイナスの電気を帯びているからといって、マイナスイオンという呼び方はしないのです。



ちなみに、滝の近くでイオンが生じると言うのは本当です。

落ちてきた水が岩などにぶつかり、摩擦で岩がプラスに帯電し、水はマイナスに帯電します。



「マイナスイオン」とは大気中に含まれる、帯電した水イオンのことを指すようですね。



ただ、この場合もマイナスイオンという物質は発生していません。

存在しているのはマイナスの電荷を帯びた水分子です。



確かに、大自然の中で水しぶきをあげる滝の近くにいくと、清々しい気持ちになります。

それが、マイナスイオンが人体に与える影響ということなのでしょうが…


マイナスイオンは体に良い??

マイナスイオンが身体にいいとされる根拠は『医学領域 空気イオンの理論と実際』という文献にその記述があります。



しかしこの本は第二次世界大戦より前の本です。

もちろん現在では省みられることのない学説です。



通販カタログに、製品の持つ効果の裏付けとしてこの本の名前が参考文献として挙げられることがあります。

しかし、その場合もカタログに出版年が書かれることはありません。

やはりメーカーとしても、戦前の文献を引用することの信頼性の薄さを理解しているようですね。


マイナスイオン効果の嘘

細かい水滴が擦れあって帯電することはわかっていても、マイナスイオンというのは科学的にまだ証明されていない理論です。



マイナスイオンが人体にどのような影響を及ぼすのか、研究なんて進んでいないのです。



イオンは目に見えない粒子です。

大気中でどのような動きを見せるのか観察しづらいのです。



そもそもイオンというのは不安定な状態。

マイナスイオンは人体に吸収される前に消滅してしまうと考えられています。
マイナスイオンブームは三人の“権威者”によって牽引されてきました。

この三人とも、普通の意味での研究者ではなかったようです。

たとえばこのうちの一人は、テレビで東京大学医学研究科所属・工学博士と紹介されていますが、東大には所属しているものの、東大の研究者総覧には記載されていません。



テレビ局は本当の身分を知った上で、番組を制作し放送しているはずです。

マスコミも共犯です。


マイナスイオンのブームはこうして作られた

テレビ
マイナスイオンにブームが来たきっかけは、1999年から2003年にかけて放送されていたテレビ番組『発掘!あるある大辞典』で、マイナスイオン特集が組まれたことに端を発します。

テレビで特集されていたため、体にいいことが「科学的に証明されている」と巷に認知されたのでしょう。



このブームに家電メーカーが乗っかりました。

時代的にも日本は不況の中にあり、家電メーカーは打開できる策やアイデアを探していたのです。



ドライヤーや空気清浄機といった家電。

マッサージ器などの健康機器。

芳香剤や消臭剤。

衣類やタオル。

自動車用品。

パソコン関連製品。



果てには、置物や装飾品、印刷物にまでマイナスイオン効果があるという商品まで、無節操に世の中に普及していきました。



テレビは広告を出すスポンサーのためにあるのです。

消費者の購買意欲を煽り、商品を買ってもらうためにあるのです。



ちなみに『発掘!あるある大辞典』は、後にデータの捏造が発覚したため、2007年1月に打ち切りとなりました。


マイナスイオンにとって代わるもの

ドライヤー
2003年8月、マイナスイオンを謳った某健康器具が薬事法違反に問われます。

2006年11月には、複数の企業が景品表示法に基づく指導を受けています。

2008年2月には、19社が公正取引委員会によって排除命令を受けました。



こうした違反行為や行政の指導により、マイナスイオンの効果はメーカーやマスコミが作り出した誇大広告であったことが証明されることとなりました。



しかし現在でも家電業者は、エアコンや扇風機、加湿器、除湿機など、マイナスイオン機能付きの商品を、名称を変えて販売しています。



そんな中、現在もマイナスイオン機能が備わっている家電と言えばヘアドライヤーです。



女性にとって髪の悩みは深刻なもの。

「少しでも髪に良いものを」と考え、マイナスイオン機能付きの商品を購入される方が多いのです。



メーカーもそのことを分かっており、2011年度の国内販売数580万台のうち、7割以上がイオン機能付きのヘアドライヤーだと言われています。



そして大手の家電メーカーは、マイナスイオンにそれぞれ独自の名称をつけています。



ナノイー、

プラズマクラスターイオン、

ピコイオン、

ナノイオン…



こうしたマイナスイオンによる効果効能は、公的基準も無く、各社の判断で独自に検証しているのが実態です。



根拠をもった実験を行った会社もあるでしょう。

一方で、自社にとって都合のよい実験結果によって事実を捻じ曲げ、消費者の期待を煽る会社もあります。



そこにマスコミも乗っかる。

多少、効果や効能が怪しいものであっても、どんどん放映していくのでしょう。



ブームとは誰かが仕掛けたものです。

ブームに乗っかった人は損をし、ブームを仕掛けた人が大きな儲けを得るようにできています。



大きく流行っているものには何者かの意図があります。



流行っているからと安易に身を委ね、損をしないよう気をつけなければなりません。


まとめ

●マイナスイオンは造語で、科学の世界ではそのような呼称はしない

●マイナスの電気を帯びたイオンのことを「マイナスイオン」と呼んでいる

●マイナスイオンが体にいいという根拠や研究結果は示されていない

●マイナスイオンはテレビ番組がブームの火付けとなり、不況にあえぐメーカーが乗っかった

●効果が無いと知りながら商品を製造・販売した結果、行政による公的な指導を受けている

●マイナスイオンの名称を変え、今なおメーカーは製造を続けている

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